食物アレルギー

近年、子供の食物アレルギーが増えています。現代の子供は、4人に1人の割合で何らかのアレルギー疾患を持っていると言われ、そのうちの10人に1人が食物アレルギーです。子供の食物アレルギーに関する知識を持ち、アレルギーから子供を守りましょう。
〔子供の食物アレルギーとは?〕 食物アレルギーとは、アレルギーの原因となる物質(アレルゲン)を口にする事で、さまざまな皮膚症状(アトピー性皮膚炎、湿疹、あせも、おむつかぶれなど)や呼吸器系症状(喘息、くしゃみ、咳、鼻炎、気管支炎など)を起こす疾患です。アレルゲンを含む主な食品には、卵や卵製品、牛乳や乳製品、小麦製品、大豆や落花生などの豆類、そば、肉類など、高タンパク、高栄養価の食品があげられます。食物アレルギーは、アナフィラシキーショックを起こす事もあり、その危険性が指摘されています。

〔子供の食物アレルギーの原因〕 食物アレルギーは、主に0歳から2歳頃の乳幼児期に発症します。現代は離乳食の時期が早まっており、消化器官が未熟なうちからベビーフードなどのタンパク質が豊富な栄養価の高い食品を与えられる事により、アレルギーを起こすと考えられています。 5大アレルゲンと言われるものは、「小麦、卵、牛乳、そば、落花生」ですが、いずれも栄養豊富な食品です。 本来、食物は腸管に達すると、消化酵素の働きでアミノ酸まで分解されてから体に吸収されます。しかし消化器官が未熟な場合、十分にアミノ酸に分解されないまま体に吸収されてしまいます。それが血管内に入ると、異物として認識され抗原抗体反応(アレルギー反応)を起こしやすくなってしまうのです。現代は生後4ヶ月くらいから何らかの形で卵や卵製品、牛乳や乳製品が与えられる乳幼児が多く、それが食物アレルギーの引き金となっています。卵や牛乳は栄養があるので、離乳食には最適と思われがちですが、早期摂取は好ましくありません。子供を食物アレルギーから守るためにも卵や牛乳は離乳食後期から食べさせるようにしましょう。 卵製品や乳製品は、市販のベビーフードにも含まれている場合がありますので、原材料を良くチェックしてください。また、0歳児から子供を保育園に預けて働くお母さんも増えていますが、できる限り手元に置いて離乳食後期になるまで、食物アレルギーの引き金になるような食物を与えないよう、気をつけてあげたいものです。

食物アレルギーは、年齢が経つにつれて、消化機能や免疫機能がアップして来ますので、殆どの子供は、徐々に食べられるようになります。これを「自然寛解」と言います。しかし、学童期や思春期でも食物アレルギーが見られる事はめずらしい事ではありません。このような場合は、アレルゲンの他に、環境や精神的な要因が複雑にからんで来ます。
〔アレルギーマーチ〕 乳幼児期に発生した食物アレルギーによる皮膚症状(乳児湿疹やアトピー性皮膚炎など)は、いつしか改善して行きますが、乳幼児期にしっかりと対策をしておかないと、今度は呼吸器症状(気管支ぜんそくやアレルギー性鼻炎など)へと変わる事があります。いくつかの疾患が交代で現れたり、併発する事もあります。 このように発症時期を変えながら、次々とアレルギー症状が現れる事を「アレルギーマーチ」と言います。最近では、学童期や思春期になってからもアレルギー症状が発生しやすく、年齢が上がるにつれて食事療法は難しくなります。アレルギーマーチに陥る前に、乳幼児期のうちからしっかりとした治療が望まれます。

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